何のおかまひも出来なかつた、ほんたうにすまなかつた、いろいろお世話になつた、ありがたかつた。
今日も徒然草鑑賞、うまい、おもしろい。
後藤さんから句集代の前金を貰つたので、街へ出かける。
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醤油四合――十六銭
焼酎一合――十二銭
豆腐二丁――六銭
ハガキ十枚――二十銭
その他――
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感謝々々、湯田温泉へ行きたいな(昨夜、ちよつと一ヶ月ぶりで行つたことは行つたけれど)。
うたゝ寝から覚めると、どこかでレコードがうたつてゐる、何といふあはれつぽい唄だらう、ぢつとして聞いてゐられないので、そこらを歩きまはる、さみしいなあ!
今日は小郡の管絃祭、誰もが仕掛花火見物に出かけるらしい、私はひとり蚊帳の中に寝ころんで、打揚花火を見たり月を眺めたりした。……
蒸暑い晩だつたが、ぐつすりと寝た。
七月廿五日[#「七月廿五日」に二重傍線] 曇。
雨風となつた。――
Kから来信、ポストへ出かける。
街で、払へるだけ払ひ、買へるだけ買つた、そして飲めるだけ飲んだ!(といつたところで、解つたものだ、コツプ酒の十杯も飲んだらうか)
湯田へ、――たうとう散歩がそ
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