んを訪ね、それからまた飲んで歩いた、御苦労々々々。
八月廿五日[#「八月廿五日」に二重傍線] 晴。
昨日の今日の私で朗らかだ、愉快々々。
身心整理[#「身心整理」に傍点]!
秋蝉(?)が鳴く、法師蝉とは別な声。
アルコールなし、おとなしくしてゐた、句なし。
夕方、Kさん来訪、水瓜を持つて来て下さつた。
裏山の観音堂はお祭とかで、近隣の人々が集つて賑やかだ。
前の小父さんが草を刈つてくれた、一挙両得。
八月廿六日[#「八月廿六日」に二重傍線] 曇――雨。
秋だ、風も雨も、私の身心もまた。
落ちついて読書。
午後ひよつこり黎君来訪、お土産として汽車辨当はうれしかつた、いつしよに街へ出かけて焼酎を買つて来た(蚊捕線香を買つて貰つた)、焼酎も悪くないな、心許した友達とチビリ/\やるには。――
夕方別れる、見送は許して貰ふ、汽車に間にあへばよいが、と案じてゐるところへ六時のサイレン、さつそく後を追うて駅まで行つたが見つからない、すぐ引返して寝た、よく睡れた。
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今日も前の小父さんが草を刈つてくれたのは有難かつたが、咲きそめた萩まで刈つてくれたには閉口した、活ける
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