げ終わり]

 十二月廿七日[#「十二月廿七日」に二重傍線] 晴――曇。

霜、冷たいが快い、うらゝかな冬枯風景。
鶲が啼いてゐる、鵯も啼いてゐる。
身心いよ/\澄む[#「身心いよ/\澄む」に傍点]。
今日は酒なし、それもよからう。
午後、街へ出かけて買物少しばかり。
うまい晩飯だつた、鰯――それも塩鰯――と麦飯とはよく調和してゐる、農村生活らしい食卓だ。
宵は睡れなかつたが、明方からぐつすり睡れた、明るい月夜だつた。
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□感情の真実[#「感情の真実」に傍点](純化、深化、強化)
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事象に囚はるゝ勿れ、景象の虜となる勿れ。
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□純粋俳句[#「純粋俳句」に傍点](俳句のための俳句[#「俳句のための俳句」に傍点])
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動機の純粋。
題材の純粋。
表現の純粋。
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□大衆化[#「大衆化」に傍点]とは通俗化にあらず、読者の多数を意味せず、各階級に読まれ味はゝれることなり、年齢、
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