山頭火的時代[#「山頭火的時代」に傍点]といへるだらう)
□一つの存在[#「一つの存在」に傍点]――
[#ここで字下げ終わり]

 十二月廿六日[#「十二月廿六日」に二重傍線] 曇――晴。

昨夜の今朝だ、あるだけの酒を飲む。
ひとり唄ふ[#「ひとり唄ふ」に傍点]、踊つて一人[#「踊つて一人」に傍点]!
昨日の寒さにひきかへて今日の暖かさ。
午前、Kさん来庵、昨夜の会合の愉快だつたことなど話して、今日もまた飲まうといふ、それもよからう、何度でも忘年会をやつたつてかまはない。
午後、郵便局へ出かけたついでに入浴、冷酒の酔が一時に。
板敷で一寝入、途中また教会堂の縁側で一睡、いそいで戻ると、留守中にKさんが酩酊して来たと書き残してある、しまつた、すまなかつた。
晩飯だか夜食だか解らない御飯を食べて、火燵でうたた寝。
ふくろうが啼く、さびしい鳥のさびしい唄だ。
酔は時空を超越する[#「酔は時空を超越する」に傍点]、いや撥無する[#「いや撥無する」に傍点]、昼夜なく東西なく、酔境は展開する!
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□机上のみだれたるは心中のみだれたるなり。
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