ら態人が呼出の手紙を持つてきたが、とても出かけられるやうな身心ではない。
敬君よ、許して下さい。
今夜も不眠徹夜。

 五月廿六日[#「五月廿六日」に二重傍線] 晴。

身心やゝ安静。
思ひ立つて、起き上つて、掃除、洗濯、等々。
樹明君が来てくれた、敬君脱線のことなど話してゐると、思ひがけなく黎々火君が来た、三人で一杯やる、友はうれしいな酒はうまいな。
黎君帰る、つゞいて樹君も帰る、私は袈裟を持ち出して、さらに飲んだ。
やりきれないのである、飲んでもやりきれないけれど、酒でも飲まずにはゐられないのである、そしてとうたう宿屋に泊つた。
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・山から山へ送電塔がもりあがるみどり
 山の青さをたたへて水は澄みきつて
 日ざかり萱の穂のひかれば
・のぼつたりさがつたり夕蜘蛛は一すぢの糸を
・酔ひざめの闇にして螢さまよふ
   衣更
・ほころびを縫ふ糸のもつれること
[#ここで字下げ終わり]

 五月廿七日[#「五月廿七日」に二重傍線] 曇、そして雨。

海軍記念日、大旗小旗がへんぽんとしてうつくしい。
蝿が蝿を打たうとする手にとまる、――私はひとり微苦笑した。
たとへ一箇半
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