月七日[#「五月七日」に二重傍線]――五月廿三日[#「五月廿三日」に二重傍線]

生と死との間を彷徨した。
山口――三谷――萩――
長門峡の若葉も私を慰めることは出来なかつた、博覧会の賑やかさも私には何の楽しみでもなかつた。
一歩一歩が生死であつた[#「一歩一歩が生死であつた」に傍点]。
生きてゐたくない、死ぬるより外ないではないか。
白い薬が、逆巻く水が私の前にあるばかりだつた。

 五月廿四日[#「五月廿四日」に二重傍線]

あんたんとして横臥してゐるところへ、敬君が見舞に来てくれたが、私は応接することすら出来ないほど、重苦しい気分をどうすることも出来なかつた。
息詰るやうな雰囲気に堪へ切れないで敬君は街へ出かけていつた。
不眠徹夜。
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 たんぽぽのちりこむばかり誰もこない
 蛙げろ/\苗は伸びる水はあふれて
 青葉をくぐつて雀がこどもを連れてきた
 青葉の、真昼の、サイレンのながう鳴る
   改作二句
・けふは飲める風かをるガソリンカーで(山口へ)
・草へ草がなんとなく春めいて
[#ここで字下げ終わり]

 五月廿五日[#「五月廿五日」に二重傍線]

敬君か
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