しい一関だつた」に傍点]、まことに白雲悠々の境地である。
更けて遠く蛙の声。
[#ここから2字下げ]
・草に寝ころんで雲なし
・この山の木も石も私をよう知つてゐる
雨の小鳥がきては啼きます
・身にちかく山の鴉がきては啼きます
・春風の楢の葉のすつかり落ちた
・穴から蛇もうつくしい肌をひなたに
・ひとりで食べる湯豆腐うごく
・さくら咲いて、なるほど日本の春で
・晴れてさくらのちるあたり三味の鳴る方へ
[#ここで字下げ終わり]
四月十日[#「四月十日」に二重傍線] 雨、しと/\とふる春雨である。
買ひかぶられて苦しい[#「買ひかぶられて苦しい」に傍点]、どうぞ私を買ひかぶつて下さるな[#「下さるな」に傍点]。
大樹の下に[#「大樹の下に」に傍点]を読む、小野さんといふ著者のあたゝかい、やはらかい人柄がよく解る、情趣の人[#「情趣の人」に傍点]である。
大空放哉伝[#「大空放哉伝」に傍点]を読む、放哉坊はよい師友を持つてゐてありがたいことである。
夜、酒を提げて、樹明君とI君と来庵、二人は酔うて唄つたり踊つたりする、しかし私は酔へない、しやべれない、どうして唄へるものか、踊れるものか
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