が、アテがなくては生活は出来ないが、アテが外れても困らない心がまへ[#「アテが外れても困らない心がまへ」に傍点]は持つてゐなければなるまい。
[#ここで字下げ終わり]
九月二十八日[#「九月二十八日」に二重傍線] まことに秋晴。
昨夜の今朝でも身心ほがらか。
油虫め、弱々しくなつてゐる、よろ/\してゐる、見つかり次第、たゝき殺す私はじつさい暴君だ。
待つているKからの手紙が来ない、湯田行乞と心をきめて、九時頃から出かける。
椹野川土手づたひにぼつり/\と歩く、山の色も水の音もすべて秋。
湯田競馬へいそぐ慾張連中がぞろ/\。
湯田行乞四時間。
[#ここから2字下げ]
今日の功徳、 米、一升八合
銭、四十四銭
句、七章
[#ここで字下げ終わり]
行乞は省みて恥づかしいけれど、インチキ商買をするよりもよいと思ふ(私はインチキはやらうと思つたつてやれないけれど)。
[#ここから2字下げ]
昼飯の代りとして、焼酎半杯、六銭
焼饅頭三つ、五銭
[#ここで字下げ終わり]
それから千人湯[#「千人湯」に傍点]にずんぶり、ああありがたい。
四時過
前へ
次へ
全186ページ中169ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
種田 山頭火 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング