字下げ]
・咲きつづく彼岸花みんな首を斬られてゐる
うつくしい着物を干しならべ秋晴れ
・百舌鳥が鋭くなつてアンテナのてつぺん
・風のつめたくうらがへる草の葉
・秋晴れて草の葉のかげ
[#ここで字下げ終わり]
九月廿七日[#「九月廿七日」に二重傍線] 晴。
朝寒、米磨ぐ水がやゝつめたく、汲みあげる水がほのかにあたゝかい。
夏物をしまうて冬物をだす、といつたところでボロ二三枚だが。
今日も午後は近在散策。
過去をして過去を葬らしめる[#「過去をして過去を葬らしめる」に傍点]、――それが観念としてでなく体験としてあらはれてきた[#「それが観念としてでなく体験としてあらはれてきた」に傍点]。
夕方、樹明君が酒と肴とを奢ることになつて用意してゐると、敬君がまた酒と肴とを持つて来た、三人楽しく飲み且つ語る、過去の物語が賑つた、十時近くなつて快く散会、近来うれしい会合だつた、ぐつすり前後不覚の睡眠がめぐまれた。
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其中漫筆
□こんにやく[#「こんにやく」に傍点]といふもの
(豆腐に対比して)
□物事をアテにすることは、あんまりよくない
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