のために般若心経講義(高神覚升[#「升」に「マヽ」の注記]師)を取寄せて、送つて下さつた、感謝以上のものである。
こほろぎの声がだん/\鋭くなる。……
午後、街へ出て、種物、染粉、柿渋などを買ふ。
今日もY酒屋のSちやんがやつてきた(昨日も留守中に来たさうである)、若い人には若い人としてのよさがある、しつかりやりたまへ。
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其中漫筆
必然性(歴史的)
現実 文学
可能性(社会科学的)
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九月廿一日[#「九月廿一日」に二重傍線] 雨、彼岸。
見わたすと、柿がだいぶ色づいた、柿がうれてくるほど秋はふかくなるのだ。
秋蝿の、いや、私の神経過敏に微苦笑する。
つくつくぼうしの声も弱々しくなつて、いつともなく遠ざかつてゆく。
今日の買物は、――鯖一尾十銭、胡瓜一つ三銭、そして焼酎一合十銭也。
今日の幸福[#「今日の幸福」に傍点]二つ、――般若心経講義を読んだこと、晩酌がうまかつたこと。
夕方、見馴れない人が来たと思つたら、国勢調査の下調査だつた、私のやうなものでも、現代日本人の一人であるに相違ない。
かま
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