#「椿」に傍点]へ送つた、安心。
Hさんからうれしい手紙が来た、般若湯代が入れてあつた、さつそく湯田へ行く、山口を歩く、飲む食べる、……友のありがたさ、湯のありがたさ、酒のありがたさ、飯のありがたさ……何もかもありがたかつた、そして買物いろいろさまざま、それを肩にして、帰途、農学校へ寄つて、今日は私が一升買つた、ちようど宿直の樹明君とI君と三人で畜舎の宿直室で飲んだが、ちり[#「ちり」に傍点]がうまかつた、帰庵したのは十時頃か、少々飲みすぎて苦しかつた。
過ぎる[#「過ぎる」に傍点]は足らない[#「足らない」に傍点]よりもいけない。
[#ここから2字下げ]
・ばさりと柿の葉のしづけさ
 つめたい雨のふりそゝぐ水音となり
[#ここで字下げ終わり]

 九月二十日[#「九月二十日」に二重傍線] 曇、雨となる。

昨夜の今朝だから腹工合がよろしくない、自業自得、観念する外はない。
斬れば血が出る[#「斬れば血が出る」に傍点]、――涙は出なくなつても、血は出るものである、生きてゐるかぎりは、――これは昨夜、酔中下駄の緒をすげるとて足を過つて傷けたときの感想である。
神湊の惣参居士が、わざ/\私
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