、マツチのペーパーを舐めてゐる、それには糊の臭があるとみえて。
待つても待つても、敬君は来ない、待ちくたびれて、洗濯したり、畑に肥料をやつたり。
夕食後、石油がないから、蚊帳の中に寝ころんでゐると、やつと、だしぬけに、敬君来庵、酒も罐詰も来た、私一人が飲んで食べて、敬君は話しつづけて、そしてだいぶおそくなつたけれど、またいつしよにFへ、――また飲んで饒舌つて、そして休み休みいつしよに戻つて来た、ぐつすり寝た、よい睡眠だつた。
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   ぐうたら手記
□法衣をきて釣竿をかついで出かけたら面白からうと樹明君がひやかしたが、私は鉄鉢を魚籃としたならばもつと面白いだらうと考へてゐる。
□私の生活を語れば――
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雑炊、佃煮。
孤独、単純。
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 九月九日[#「九月九日」に二重傍線] 雨、さすがに厄日前後で雲行不穏。

よく飲んでよく寝た朝である、お天気は悪いが、私たちは快適であつた。
朝飯のうまさ、いや、朝酒のうまさ。
敬君の山口行を駅まで見送つて、それから買物たくさん、――菜葉、石油、煙草、ハガキ――此金高三
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