ある、世はさま/″\、人はいろ/\である、私は寂然不動[#「寂然不動」に傍点]であるが。
宵から寝た(石油が少ないからでもある)。
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読んだものの中から
(木曽節) 月の出頃と約束したに
月は山端にわしやここに
(伊那節) 葉むら若い衆よう来てくれた
さぞや濡れつら豆の葉で
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九月八日[#「九月八日」に二重傍線] 風、風、風。
しづかに読書しつつ、敬君を待つ。
ちよつと農学校へ行く、樹明君は出張不在、Oさんに、敬君来庵の約束を托言して、すぐ戻る、ついでに新聞を読ませて貰つた。
新聞[#「新聞」に傍点]といふものは現代生活からは離れないものになつてゐる、それからも私は離れてしまつてゐる、時々読みたくなるのは、――機会さへあれば、読まずにはゐられないのは、あまりにあたりまへ[#「あたりまへ」に傍点]だらう。
いつからとなく野鼠がやつて来てゐるらしいが、食べる物がないので、昨夜は新らしく供へた仏前のお花を食べてしまうてゐる、私は(そして仏さまも)微苦笑する外なかつた。
油虫だつて同様だ、食べる物がないものだから
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