″\抱壺のおもかげ
・日ざかりひなたで犬はつるんでゐる
・どなたもお留守の、日向草のうつくしさ
・日ざかりの牛がこんなに重い荷を
   追加、行乞
・どこで泊らう暑苦しう犬がついてくる
 螢、こゝからが湯の町(街)の大橋小橋(改作)
[#ここで字下げ終わり]

 八月廿八日[#「八月廿八日」に二重傍線] 曇、風、雨。

風がだん/\強くなる、どこかは暴風雨だらう。
夢にまで見た魚釣第一日[#「魚釣第一日」に傍点]の予定は狂つてしまつた、どこへも出かけないで読書。
酒屋の小僧さんが空瓶とりにきて、小さい不快事を残していつた。
風の中のきりぎりす、蝉、こほろぎがとぎれ/\に鳴く、私もその中の一匹だらう。
一日ながらへば一日の悔をます[#「一日ながらへば一日の悔をます」に傍点]、――八月十日までの私はたしかにさういふ生活気分だつた、今日此頃の私は生活感情を新たにすることが出来た。
油虫、油虫、昼も夜も、こゝにもそこにもぞろ/\、ぞろ/\、私は油虫を見るとぞつとする、強い油虫、そして弱い私!
山羊髯がだいぶ長くなつた、ユーモアたつぷりである、これが真白になつたらよからう、今では胡麻塩、何だか卑
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