に傍点]ものですね(さういふ経験を持つてゐる人も少くないだらう)。
蝉がいらだたしく鳴きつづける、私もすこしいらいらする、いけない/\、落ちつけ/\。
つく/\ぼうしの声をしみ/″\よいと思ふ、東洋的、日本的、俳句的、そして山頭火的。
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・放たれてゆふかぜの馬にうまい草(丘)
・ひらひらひるがへる葉の、ちる葉のうつくしさよ
逢ひにゆく袂ぐさを捨てる
・誰かくればよい窓ちかくがちやがちや(がちやがちやはくつわ虫)
病中
・寝てゐるほかないつく/\ぼうしつく/\ぼうし(楠)
・トマト畠で食べるトマトのしたたる太陽
・つくつくぼうしがちかく来て鳴いて去つてしまう[#「う」に「マヽ」の注記]
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八月廿一日[#「八月廿一日」に二重傍線] 晴。
初秋の朝の風光はとても快適だ、身心がひきしまるやうだ。
どうやら私の生活も一転した、自分ながら転身一路のあざやかさに感じてゐる、したがつて句境も一転しなければならない、天地一枚、自他一如の純真が表現されなければならない。
此頃すこし堅くなりすぎてゐるやうだ、もつとゆつたりしなければなるまい、悠然と
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