人間[#「よき人間」に傍点]となる常道はない。
先日からずゐぶん手紙を書いた、そのどれにも次の章句を書き添へることは忘れなかつた――
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余生いくばく、私は全身全心を句作にぶちこみ[#「全身全心を句作にぶちこみ」に傍点]ませう。
[#ここで字下げ終わり]
これこそ私の本音である。
十七日ぶりに入浴、あゝ風呂はありがたい、それは保健と享楽[#「保健と享楽」に傍点]とを兼ねて、そして安くて手軽である。
純真に生きる[#「純真に生きる」に傍点]――さうするより外に私が生きてゆく道はなくなつた[#「さうするより外に私が生きてゆく道はなくなつた」に傍点]、――この一念を信受奉行せよ[#「この一念を信受奉行せよ」に傍点]。
からだがよろ/\する、しかしこゝろはしつかりしてゐるぞ、油虫め、おまへなんぞに神経を衰弱させられてたまるか、たゝき殺した、踏みつぶした。
また不眠症におそはれたやうだ、ねむくなるまで読んだり考へたりする、……明け方ちかくなつて、ちよつとまどろんだ。
       ×        ×        ×
不眠症は罰である[#「不眠症は罰である」に傍点]、私はい
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