、油虫が私を神経衰弱にする、憎らしい。
また徹夜してしまつた、心臓が痛くなつて、このまゝ死ぬるのではないかと思ふたが、大したことはなかつた、そして私の覚悟[#「私の覚悟」に傍点]は十分でない、私といふ人間は出来てゐないことを考へさせられた。……
人生[#「人生」に傍点]――生死[#「生死」に傍点]――運命或は宿命[#「運命或は宿命」に傍点]について思索しつゞけたが、今の私にはまだ解決がない!
午後、四時四十分の上りで佐野へ。――
故郷の故郷、肉縁の肉縁、そこによいところもあればよくないところもある、いはゞあたゝかいおもさ[#「あたゝかいおもさ」に傍点]!
山家の御馳走になる、故郷の蚊[#「故郷の蚊」に傍点]といへば何だか皮肉だけれど、それも御馳走の一つだらう。
酔うて管を巻く、安易な気持だ。
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悼(厳父を失へる白雲兄に)
・ゆふ風の夏草のそよぐさへ
(父を死なせた友に) 山頭火合掌
・ゆふべすゞしくうたふは警察署のラヂオ
・炎天の蓑虫は死んでゐた
・蛙よわたしも寝ないで考へてゐる
・いつまで生きる竹の子を竹に(改作)
・炎天、変電所の鉄骨ががつちり
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