のはからすうり
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 十一月十四日[#「十一月十四日」に二重傍線]

好晴、身辺整理。
私の心は今日の大空のやうに澄みわたる、そしてをり/\木の葉を散らす風が吹くやうに、私の心も動いて流れる。
うれしいたよりがいろ/\きた。
酒屋の店員Sさんが来て話して帰る。
絶対的境地には自他もなければ善悪もない、第一義的立場に於ては俳句も短歌もない、詩が在るのみだ、たゞ実際の問題として、作者の素質傾向才能によつて、俳句的表現があり短歌的表現がある。
私はほんとに幸福だ、しんみりとしづかなよろこびを味ふ。
酒はかならずあたためてしづかにすするべし[#「酒はかならずあたためてしづかにすするべし」に傍点]。
○芸術的飛躍[#「芸術的飛躍」に傍点]、それは宗教的飛躍と通ずるものがある、その飛躍が私にもやつてきてくれた!
私はとかく普通の世間人から undervalue せられるやうに、いはゆるインテリには overvalue されがちである、人は――私は買被られるよりも見下げられる心易さをよろこぶ。
――死ぬる時には死ぬるがよろしく候、と良寛和尚は或る人への手紙の中に書いてゐる、私
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