まけてゐた。
ヱキのポストまで、――やつと行つてきた。
○ありのままに一切を観る[#「ありのままに一切を観る」に傍点]。
○与へられるものを与へられるままに受入[#「与へられるものを与へられるままに受入」に傍点]け[#「け」に「マヽ」の注記]る[#「る」に傍点]、それを咀嚼し消化し消化する生活。
○いつもそく/\として身にせまるもの[#「いつもそく/\として身にせまるもの」に傍点]、それは流転のすがただ。
○自己省察がアヤフヤだ、だから現実把握もアヤフヤだ。
あまりにしづかな、しづかすぎてやりきれないほどのゆふべだつた。
終日終夜読書。
[#ここから2字下げ]
・こゝに枯れたるこの木の冬となる(庵の枇杷樹)
・大根漬けてから長い手紙を書く
・ひなたはあたゝかくやがて死ぬる虫
いつとなく草枯れて家が建ち子が泣いてゐる
お寺の鐘が鳴りだしました蔦紅葉
病めるからだをあるかせてゐるよ草の実よ
虫なくや咳がやまない
なんだか人なつかしい草はみのつてゐるみち
あまりひつそりして死相など考へては
[#ここで字下げ終わり]
十一月十一日[#「十一月十一日」に二重傍線]
のどかな晴れ
前へ
次へ
全114ページ中47ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
種田 山頭火 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング