について相談するために!
肉縁はたちがたくしてなつかしい。

 十月廿四日[#「十月廿四日」に二重傍線]

曇、帰庵休養、身心の衰弱いかんともしがたし、昨日の茸狩がこたえたのであらう。
[#ここから2字下げ]
・茂るまゝにして枯れるまゝにして雑草
 みんないつしよに茸狩すると妹の白髪(妹の家にて)
 落葉ふか/″\と茸はしめやかにある
・秋風のふく壁土のおちること
[#ここで字下げ終わり]

 十月廿五日[#「十月廿五日」に二重傍線]

故郷宮市は花御子祭にて賑ふならん。
昨日貰つてきた黒茸を焼いて麦飯を腹いつぱい。
熊本へ行かなければならない、彼女と談合しなければならない、行きたくもあり行きたくもなし、逢ひたくもあり、逢ひたくもなし、――といふ気持。
あれこれとおくれて、四時の汽車で出発。
複雑な微妙な心理状態だつた。

 十一[#「一」に「マヽ」の注記]月廿六日
 十一月廿七日
 十一月廿八日
       『旅日記』
 十一月廿九日
 十一月卅日
 十一月卅一日

 十一月一日[#「十一月一日」に二重傍線]

午後五時帰庵、やれ/\と思つた、そしてすぐ寝た。
九州行そのものは悪く
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