[#「餅」に白三角傍点]といふものは――
[#ここで字下げ終わり]

 十二月廿二日[#「十二月廿二日」に二重傍線] 曇、をり/\しぐれる、ぬくすぎる。

机上の一輪※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]に梅一枝を※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]す、まだ/\蕾はかたい。
身辺整理、整理しても整理しても整理しきれないものがある。……
餓えたる油虫[#「餓えたる油虫」に傍点]! 彼に人間を観た!
夜は雨、不眠、読書。

 十二月廿三日[#「十二月廿三日」に二重傍線] 雨、曇、晴、夜はあたゝかい月あかり。

いつでも死ねる[#「いつでも死ねる」に二重傍線]――いつ死んでもよい覚悟と用意とを持つてゐて、生きられるだけ生きる安心決定で生きてゆきたい。
かりそめの干柿を味ふ、うまい、捨てられた柿だつたが。
伊東さんが送つてくれた中外日報[#「中外日報」に傍点]を読む、年来の愛読誌であるが、涙骨老に改めて敬意を表する。
今夜も眠れなかつた、ランプの油が乏しいから、月あかり街あかりする寝床の中で考へつゞけた。……
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