いしいものを少し、よりも、まづくても多くを欲求するのである)。
何を食べてもうまい[#「何を食べてもうまい」に傍点]! 私は何と幸福者だらう、これも貧乏と行乞[#「貧乏と行乞」に傍点]とのおかげである。
句作道は即ち成仏道[#「句作道は即ち成仏道」に傍点]だ、句を味ふこと、句を作ることは、私にあつては、人生を味ふこと、生活を深めることだ。
主観と客観とが渾然一如となる、或は、自己と自然とが融合する、といふことも二つの形態に分けて考察するのがよい、即ち、融け込む人と融かし込む人[#「融け込む人と融かし込む人」に傍点]、言ひ換へれば、自己を自然のふところになげいれる人と、自然を自己にうちこむ人と二通りある、しかし、どちらも自然即自己[#「自然即自己」に傍点]、自己即自然[#「自己即自然」に傍点]の境地にあることに相違はないのである。
人間に想像[#「想像」に傍点]や空想[#「空想」に傍点]を許さないならば、そこには芸術はない、芸術上の真実[#「芸術上の真実」に傍点]は生活的事実[#「生活的事実」に傍点]から出て来るが、真実は必ずしも事実ではない(事実が必ずしも真実でないやうに)、芸術家の心
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