は此頃、しやべりすぎる、きどりすぎる、考へよ。
同宿六人、みんなおへんろさんだ、その中の一人、先月まで事件師だつたといふ人はおもしろいおへんろさんだつた、ホラをふいてエラがる人だけれど憎めない人間だつた。
木賃宿に於ける鮮人(飴売)と日本人(老遍路)との婚礼、それは焼酎三合、ごまめ一袋で、めでたく高砂になつたが、かなしくもうれしいものだつた。

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四月十五日[#「四月十五日」に二重傍線] 夜来の雨が晴れを残していつた、行程二里、福岡へ予定の通り入つた、出来町、高瀬屋( ・中)
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この町――出来町――はヤキとヤキを得意とする店ばかりだ(久留米の六軒屋と共に九州のボクチン代表街だ)。
朝早く起きて松原を散歩した、かういふ旅にかういふ楽がある。
午前中の行乞相はよくなかつたが、午後のそれはよかつた、行乞もなか/\むつかしいものである。
山吹、連翹、さつき、石楠花、――ことしはじめて見る花が売られてゐた。
博多名物――博多織ぢやない、キツプ売(電車とバス)、禁札(押売、物貰、強請は警察へ)、と白地に赤抜で要領よく出来てゐる(西
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