いお天気である、そここゝ行乞して目井津へ、途中、焼酎屋で藷焼酎の生一本をひつかけて、すつかりいゝ気持になる、宿ではまた先日来のお遍路さんといつしよに飲む、今夜は飲みすぎた、とう/\野宿をしてしまつた、その時の句を、嫌々ながら書いておく。
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酔中野宿
・酔うてこほろぎといつしよに寝てゐたよ
大地に寝て鶏の声したしや
草の中に寝てゐたのか波の音
・酔ひざめの星がまたゝいてゐる
・どなたかかけてくださつた莚あたゝかし
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此宿はよくないが、便所だけはきれいだつた、久しぶりに気持よくしやがんでゐることが出来た。
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竹を眺めつゝ尿してゐる
ちらほら家が見え出して鵙が鋭く
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今日の珍しい話は、船おろしといふので、船頭さんの馴染女を海に追ひ入れてゐるのを見たことだつた、そして嬉しい話は、或る家の主人から草鞋をいたゞいたことだつた、油津で一足買つたことは買つたが。
このあたりの海はまつたく美しい、あまり高くない山、青く澄んで湛へた海、小さい島――南国的情緒だ、吹く風も秋風だか春風だか分らないほどの朗らか
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