》を求めて福岡へ出て行った。今も福岡にいると聞いている、ということであった。
手紙類が留置《とめおき》になっていたという、村の郵便局へ、牧田助役とともに車を走らせる。村の中央、消防の火の見|櫓《やぐら》の傍《そば》にある、ほんの二、三人ぐらいで働く小さな郵便局である。
五十|恰好《かっこう》の、白髪《しらが》の多い父親と、二十三、四のよく似た顔の娘が、働いていた。そうですね、私も知らぬことはありませんが、娘の方が詳しいですから、ちょっとお待ち下さい、今呼びますからと、座敷へ娘を呼んでくれた。
引っ詰め髪に黒い上《うわ》っ張《ぱ》りを着けた、素朴な娘である。指の先を炭酸紙《カーボン》で青く染めている。ハキハキと答えてくれる。
「……ハイ、お二人ともようく存じております、評判のお嬢さんですから。……お綺麗《きれい》です。お綺麗ともお綺麗とも、お二人とも、眼の醒《さ》めるような方です。ジーナさんという姉さんの方は、いつも優しくにこにこと……妹さんのスパセニアさんという方は、キリッと口を結んで悧巧《りこう》そうな……負けず劣らずお美しくて……ハイ、どっちがどっちともいえませんでした。でも
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