はずはありませんけれど、もしも何かの間違いということがあって昨夜|逢《あ》ったのがほんものの姉妹《きょうだい》で、もし今日私を迎えに出て来てくれた場合、いきなり暗雲《やみくも》に切ってかかられてはなりませんから、その大鎌だけは見合せにしてもらいました。
ともかく、私は昨夜まんじりともしていないのです。二時が鳴ったのも知っています。三時を打ったのも知っています。そして四時も……つい、とろとろとしたら、もう朝の五時……遠くで鶏《とり》が鳴いたかと思ったら、もうワイワイと棍棒、鳶口の一隊です。
亭主に催促されるまま、朝飯もそこそこに私も身支度《みじたく》を整えましたが、今考えてみてもその時の自分の気持だけは、私にも、どうしてもわからないのです。昨日までの私は、ただジーナやスパセニアが懐かしい、恋しい気持で一杯でした。しかし、今はもうそんな気持は微塵《みじん》もないのです。ただ絶えず襟元《えりもと》首を冷たい手で撫《な》で回されてるような、ゾクゾクした気持で一杯です。そしてその中から、この一隊のことを笑えない好奇心にも燃えていました。
ただ違うのは、棍棒や鳶口の一隊は、幽霊ということにす
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