々揚)のが三である外は、普通に行はれないダクチル(揚抑々)でも三であつて、一音は勿論だが、四音以上も一つの音脚に入ることが出來ない。ところで、わが國の詩[#「わが國の詩」に傍点]はどうかといふに、僕の研究して見た限りでは、二、三、並に四の音脚が交錯して居るのであつて、五以上が一脚に入らない。たとへば、『ほとゝぎす』、『つばくらめ』、『かきつばた』の如きは、二三又は三二の組織である。四を以つて脚を成立さすのは、たまには二の重複であるのもあるが[#「四を以つて脚を成立さすのは、たまには二の重複であるのもあるが」に傍点]、これが國詩の西詩と違つて居る條件の一つである[#「これが國詩の西詩と違つて居る條件の一つである」に白丸傍点]。然し、梵語の詩[#「梵語の詩」に傍点]を見ると、四音這入つた脚四個から成り立つて居るスロカ(Sloka)といふ八八調があつて、史詩の體には用ゐられたが、我國では、八八調、乃ち、四を四つ合はせたのを幾行もつゞけることは、急速で、うは調子の阿保陀羅經に用ゐる外は、少いので――雄大な八七(四四四三)調が、普通の律では、最後の長さであるらしい。それに又、英詩や伊太利詩ではア
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