文      〔文《ふみ》を売《う》る〕
売文銭稍入慳嚢 〔文《ふみ》を売《う》りて銭《ぜに》稍《いささ》か慳嚢《けんのう》に入《い》り
欲破休糧秘密方  糧《かて》を休《た》ちし秘密《ひみつ》の方《ほう》を破《やぶ》らんと欲《ほつ》す
楊子江中水雖浅  楊子江中《ようすこうちゅう》の水《みず》浅《あさ》しと雖《いえど》も
※[#「孚」の「子」に代えて「臼」、212−11]他一勺亦何妨  他《それ》を一勺《いっしゃく》※[#「孚」の「子」に代えて「臼」、212−11]《く》むに亦《ま》た何《なん》ぞ妨《さまた》げん〕
 編詩      〔詩《し》を編《あ》む〕
旧稿叢残手自編 〔旧稿《きゅうこう》の叢残《そうざん》を手自《てずか》ら編《あ》み
千金敝帚護持堅  千金《せんきん》の敝帚《へいそう》を護持《ごじ》すること堅《かた》し
可憐売到街頭去  憐《あわれ》む可《べ》し 売《う》りに街頭《がいとう》に到《いた》り去《ゆ》くも
尽日無人出一銭  尽日《ひねもす》 人《ひと》の一銭《いっせん》を出《いだ》すもの無《な》し〕
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