をどらぬ日の重なれば
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或時はまた
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佐渡一のやはらぎうたふおぢの來てうたをうたへばわれもうたひぬ
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やはらぎは相川の町の人も忘れてゐる昔の金掘うたです。四日か五日、鑛山に五十年勤めてゐると言ふおぢいさんに來て貰つて稽古しました。
別れの踊ではあまり長く踊りぬいたのであとで目まひがしました。
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泣きつらをごまかさむとて四十人一ときあまり共に踊れり
踊りうる原田なにとて輪に入らぬ泣きつらなせそわかるるきはに
輪に入りて踊らでひとり泣くもののある故足の亂るるにこそ
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全く狂亂の體で踊りました。
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輪に入りて少しわすれし悲しさのをどり疲れにまた襲ひ來る
大佐渡も小佐渡もかつて文三のおけさをどりしことを忘るな
文三におけさをどりを教へたる佐渡はかなしきわがいもにして
おけさはや一人をどらじひとりして踊れば君の來てをどる故
おけさをどりひようげしをどり踊れども強情におはすわが思かな
おけさをどり君がつたへしものなれば人に傳ふることを難んず
君はただおけ
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