度|荒々《あら/\》如[#レ]此御座候。恐々不盡。
  十月六日[#地から2字上げ]西郷吉之助
 大久保一藏樣
[#ここから2字下げ]
尚々君公益御機嫌能、澁谷御屋敷へ被[#レ]爲[#レ]入候。上屋敷は迚も御居住出來兼申候。兎に角一大修理を要申候、御賢察可[#レ]被[#レ]下候。
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから3字下げ、折り返して4字下げ]
(按)安政二年十月二日江戸大地震あり。藤田東湖震死す。右は此時の書信に係る。鹿兒島市川上四郎兵衞所藏す。
[#ここで字下げ終わり]

     獄中の消息

[#ここから4字下げ]
英艦來襲・君を思ひ祖母を懷ふ・無鳥郷の蝙蝠・學者の鹽梅にて可笑し・學問は御蔭にて上る
[#ここから2字下げ]
尚々御煙草御惠投被[#二]成下[#一]、難[#レ]有御厚禮申上候。
[#ここで字下げ終わり]
改年之御吉慶、御超歳被[#レ]遊[#二]御座[#一]、恐悦之御儀奉[#レ]存候。隨而私事無[#二]異儀[#一]獄中に消光仕申候間、乍[#レ]恐御安慮被[#二]成下[#一]度奉[#二]合掌[#一]候。陳ば去年七月|炮戰《はうせん》之|騷動《さうどう》御座候由、扨々
前へ 次へ
全16ページ中8ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
西郷 隆盛 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング