を掃きながら、心の落葉を掃き棄てることも日々だった。
「オイ小圓太や、蛙の牡丹餅て小噺しってるかえ。下席《しもせき》私は休みだからお稽古して上げようね、今度やれ[#「やれ」に傍点]。永いこと忙しさにかまけててすまなかったね」
世の中ってこんなものだろう、そうしたら九日目の十二月二十日の朝、師匠のほうからいきなりこういいだしてきた、しかも珍しく機嫌のいいやさしい調子で。
「ド、どういたしまして。何分お願い申します」
嬉しさに小圓太、ドキンと飛び上がった。じっと辛抱していた甲斐があったと、涙ぐましくおもわないわけにはゆかなかった。
……でも、その稽古、師匠のほうからそう口を切ってくれただけで、その日は一日師匠の家にいたけれど、部屋へ閉じ籠って夢中で「梅暦《うめごよみ》」か何かに読み耽っているらしかった。滅多にでてこず、やっとのび[#「のび」に傍点]をしながらでてきたときはもう座敷へでかける時刻になっていた。そのまんまいってしまってかえってきたのは九つ近く。すぐ例の酒が始まってそれなりけり[#「それなりけり」に傍点]となってしまった。
次の日も「梅暦」で夜も日も明けないらしかった。お
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