げなかつたのも、命が惜しくなつたためぢや無いのよ。秋ちやんや沢ちやんに一目逢ひたかつたんだわ。
お秋 初ちやん。――私にもわからないわ。
初子 そんな事言はないで、言つて頂戴。私、秋ちやんの言ふ通りにするから。言つて頂戴。
お秋 又、泣くの?
初子 泣いちやゐないわ。ね、頼むから。
お秋 私にばかり、そんな事言はないで、初ちやん、お前さん、お前さんは、どうしようと思つてゐるの?
初子 それが解らないから、お頼みしてゐるのよ。ねえ、私、どうすればいゝの?
お秋 (振切る様に、少し邪慳《じやけん》に)そんな、そんな、私が神様ぢやあるまいし、私にだつてわかりやしないのよ。
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間。
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弟 (三畳に坐つたまゝ)姉さん!――姉さん!
お秋 恵ちやん、お前は黙つておいで!
弟 ――だから俺は言つたんだ。奴等はみんなを玩具にしやがるんだ。玩具にしやがるんだ。玩具にしたあげくに、おつぽり出しやがるんだ。みんなを、どうにでも出来るもんだと思ひ込んでゐやがるんだ。畜生が! 畜生が!
お秋 黙つておいでと言つたら!
弟 だつてさうぢや無いか! 此方《こつち》が命が
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