な、杉山と同じ位な、いけない女ぢや無いだらうか。だからこそ、杉山が私にどこまでも、附きまとつて来るんぢや無いだらうか。――それに、杉山だつて、二言目には金々と言つてゐるんだけど、心の底では少しは私のことを本当に思つてゐるんぢや無いだらうか。―――さう思つたのよ。――さう思ふと、私には、自分の正体がハツキリ解つた様な気がしたの。私はやつぱり、いくら一生懸命になつて、いゝ人間にならうとしても、駄目だ。町田さんといつまでも一緒に居《いら》れる様に立派な女にならうと思つても駄目。――やつぱり、此処に、元の巣に戻つて来る女なんだわ。それが一番自分の性に合つてゐるのよ。さう思つたら私、悲しくつて悲しくつて――。(間)そこへ四五日前から杉山が宿《とま》り込みでゆするのよ。あゝ言へば、かう言ふし、どんな事をしても出て行かないの。私、何もかもわからなくなつたんだわ。――杉山も町田さんも居なくなつたチヨツとの間に出て来たわ。――ねえ、秋ちやん、私、これからどうしたらいゝの?
お秋 ――。
初子 言つて頂戴。私、秋ちやんの言ふ通りにするわ。どんな事でも秋ちやんの言ふ通りになるわ。言つて頂戴――。大川に身を投
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