らしい緊張した顔で、うなづきながら聞いてゐる。一人は質素な和服を着た十六七の少女、一人はカーキー色の国民服を着た十五六の少年。この二人ともまだ小さいのに関らず、既にどこかの職場に働きに出てゐるらしく、その年頃の中学生や女学生には無い所の強い着実さと言つたものが身に附いてゐる。もう一人は十一二位の洋服の少女。
 五郎、注意し終つて、三人を導いて病室の前の縁側の所へ連れて来る。それを焼け附く様な視線で見迎へてゐる美緒。……三人の子供も、五郎の傍に横に一列に並んで、きまり悪さうにお辞儀をしたまゝ寝台の上の美緒をなつかしそうにジーツと見ている。
 そのまゝで永い間。
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男の子 ……(口を利いたものか、どうしたものかと五郎の顔と美緒とを見較べてゐた末に)美緒先生、……御病気どうですか?……あのう、僕達、……みんなを代表して……。
美緒 ……(三人から目を離さず、しきりとコツクリをして見せる。うれしさうに涙ぐんでゐる)
少女一 ……もつと、しよつちう、皆来たがつてゐるんですけど、……大概もうみんな働きに行つてゐるもんですから、それで暇が無いもんですから……。みんな、先生の事
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