)欣二さん! あなた! (欣二の前に行く)
誠 (その方をジロリと見てから父に向って噛みつくように)言いますよ。お父さんは――
三平 よせよせ、もう! 家庭と言うものは楽しいものでなけりゃならん。ホーム・スウィート・ホームだな。特にこの家庭の夕飯時は、平和と幸福の中心でありまして、ヒッ!
双葉 お願いです! もうやめて! お願い――
欣二 (それをたち切って、自分の前に立った圭子をうるさそうに左手でどけようとしながら、ボンヤリとした語調で誠に)ヘッ、かわいそうだって? かわいそうが聞いて呆れるよ。えばるねえ! えばりなさんな! ハハそんなえらそうな事を言っている癖に、フッ、世間がグレハマになって来ると、またぞろお前さん達ぁ尻に帆かけて、逃げ出すんだ。(圭子に)なんだよ?
圭子 (真青になって、ふりもぎる欣二の腕を又掴んでとめながら)あなた、欣二さん! そんな!
欣二 うるせえなあ、なにがどうしたんだよ? ヘヘ、俺の言ってるのはね、君が生き残るか俺が生き残るか、二人に一人しきゃ生きていけないと言う最後のドタン場になって、どういう答えが飛び出すかだ。ねえ! 人をかわいそうがるのは、そん時に
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