に従って来たのは誰だ? 私達だ。私ども国民の全体だ。すれば、私達にも、まるきり責任がないとは言われぬ。市ガ谷で行われている東京裁判で裁かれているのは実はあの人達だけではない。あの人達を通して、私達国民の全部が裁かれているのだ。
誠 違います! お父さんは、国民全体国民全体と言いますが、事実としては、他の者を圧えつけたりだましたり搾り取ったり利用したりしている側と、そうされている側とがあるっきりです。市ガ谷で今裁判されている連中は、その圧えつけたり利用したりしていた側の代表者――つまり選手です。連中の罪悪は徹底的に無慈悲に追求される必要があります。それは単に過去の犯罪に対する懲罰としての意味だけではありませんよ。今後の世の中の進歩のためになるからです。なぜなら、あんな連中を代表者にしたり、手先にしたりした当の階級――つまり他を圧迫したり搾取したり利用したりする側の根は、あっちこっちにまだ残っていますからね。放って置けばまた芽を出して来ます。なるほど、お父さんの良心――つまり、戦争に対して自分にも責任が有ったと言う反省に対しては、僕ぁ人間として敬意を表します。……しかし、それが、あの連中を
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