にそうだ。これから進歩的な人間が、そいつらを無くなして行く。
欣二 個人は無くなっても、蓄積された富そのものは無くならん。つまり資本は無くならん。
誠 人民がそいつを管理する。だからもう人民を搾り取り頤で使う力ではなく、反対に人間の生活を豊かに幸福にするための力になる。
欣二 ところで、いつになったらだい。そんな時が、いつ来るかね?
誠 今に来るよ。俺達の持って行きよう次第で早くもなりおそくもなるが、必らず来る。
欣二 ブラボー! ありがたいね、そいつは。ところで今此処にいる俺達をどうしてくれるんだ? いいかい兄さん! 頼むからこの俺を、ようく見てくんないか。さあさ、お代はいらねえから、よく見ておくれよ。なにさ、もう三十分すれば、飛び出して十中の十、必ずと言う所まで行ったんだ。そして結局自分をまるきり棒に振ったんだ、なんて事ぁ大した事じゃないよ。今から思うと、こっけいさ。お笑い草だね。そんな事ぁ、どうでもいいさ。見なよ、俺達のなくしたもなあ、命なんかより、もっと大きなものなんだ。……人を信用する気をなくしちゃったんです。わかるかい! 兄さんにゃ、わかりゃしねえだろう? こいつ、チョット
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