と言うことです。誰の利益のために、戦さがやられたかという事です。その連中が、だから、大多数の国民に目かくしをして、だましたというのは、或る意味ではホントなんですよ。今までのような社会機構の中では、大衆が一部の指導者からだまされたという事は、その大衆の無智や劣等さの証拠にはなりません。(欣二に)しかし君の言っているような意味では、これまでもこれからも、俺達が眼をハッキリ見開いていれば、それが見えないという事はあり得ない。
欣二 そいだけハッキリ見えていたんだったら、じゃ兄さん達の連中は、その侵略戦争になぜ反対しなかったい? 反対してそいつをよさせるように、どうしてしなかった?
誠 反対した。したが僕等の力が弱くって成功しなかった。
欣二 嘘だあ。
誠 嘘じゃないよ。
欣二 そうか、ハハ、牢屋の中で、戦闘機の部分品を拵えながらだろう? 同じ事だね。そうじゃないか。牢屋の外にいる国民だって、それをしなきゃ、生かして置いちゃくれなかったもん。現に、俺達が召集令を貰って、行くのはいやだって言って見ろ、ズドンだ。五十歩百歩だ。威張る事ぁないじゃないか。兄さんたちの連中が、自分達だけは戦争責任は無い
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