ん》化しようとしたりパンパン化しようとしたり、日本人の生活や生産や風俗習慣を圧迫したり阻害したり乱したりするならば、私どもはこれを憎み軽蔑しないわけにはいかない。
 それらのことにつき、私は抵抗します。もちろん私が抵抗しなければならぬ外国のそのような動きに協力し手先となる日本人および日本国内勢力にむかっても私は抵抗します。私の抵抗は暴力をともなわないから、はなはだ微力にちがいありません。しかし、まえに書いたような拠りどころと姿勢をもっているために長くつづけることができます。
 せまい意味の、暴力=軍事力にたいする私の抵抗はごく簡単に書けます。
 いままで書いたことによって、私が日本が再軍備されることに反対であることは知ってくださったと思います。しかし問題はそんな段階を飛びこえているのです。保安隊その他の実情は、再軍備はすでにはじまっていると見てよいとも言えると思うのです。解釈上の言葉の遊戯にごまかされても仕方がない。それに、軍備というものは全体どこからはじまるか? 原子爆弾がなければ軍備とはいえないとも言えるが、人が靴をはくところからすでに軍備であるともいえよう。いまごろ再軍備反対をと
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