遂行されるかもしれない戦争と戦争準備のいっさいに反対するという反対者です。いうまでもなく、そういう反対者は、反米的イデオローグに多い。別の言葉で言うと、ソビエット圏諸国の側に立つ者です。マルクシスト、共産党員、共産党同調者などのほとんど全部がそうだと思います。
この人たちにとっては、自由主義諸国、なかにもそれらを主導しているアメリカのすることなすことのたいがいが気に入らない。もちろん、なかでも、その軍事力が気に入らない。それはある意味で当然です。この人たちにとっては、戦争自体がイヤというよりも、また、そういうことの手まえで、今後起りうる戦争で、アメリカが、ソビエット圏諸国を攻撃したり打ち負かすことがイヤらしいのです。そして、あなたも、そのような反対者の一人に私に見えます。そして、そのことは第二の理由としてあげたあなたが、マルクシストまたはマルクシズムの採用者であることと強いつながりがあると思います。
そして、想像します。敗戦と同時に日本を占領したのが、もしアメリカ軍でなくてソビエット軍だったら、どうだったろうと。まえの種類の反対者はどうしたであろうか? あとの種類の反対者はどうした
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