程度までアメリカの圧力の下にあるのですから、われわれはそれにたいして、何かの形でか抵抗を感じざるをえないので、われわれの意見もそのことに関することが主となるのは当然です。
しかしそれにしても、あなたがソビエットについて書かれたものが、ほとんど見あたりません。しかも、いろいろの問題についてのあなたのご意見を総合すると、あなたはソビエットまたはソビエット体系を、積極的に肯定なさっている人のように見えます。だのに、どうしてそれについてものを言われないのだろう?
ソビエットとの直接の接触が少ないためという理由はわかりますが、それにしても、あまりに言われない。なぜだろう?
そういう疑問を抱きながら、私はつぎのようなことを考えたのです。前記のストーンのことについてです。ストーンはアメリカ人で、そして「秘史朝鮮戦争」のような本を書いて、それをアメリカで出版した。こんな本を出版する自由がアメリカにはある。そしてその後ストーンがアメリカ官憲に捕えられたり公訴されたりしたという話は聞かない。そしてその朝鮮戦争はアメリカおよびアメリカ人にとって、どういう事件だろう?
朝鮮戦線ではアメリカの青年が、数
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