、そしてそれが真実であるとの確証を握ったならば、その瞬間から、じつは私自身もアメリカおよび南鮮側を非難し抗議せざるをえないし、したいからであります。それだけのためであります。
もし、万一、そういうふうになりましたら、このことに関するかぎり、ストーンやあなたなどの同志の一人で私はあるわけなので、どうかその末席にならぶことを許してください。
もしまたそうでなく、真実はストーンやあなたの言われることと反対であることがハッキリしたばあいには、私どもはただ単にあなたを一個のチンドン屋としてみるだけでなく、われわれ日本人を二つに引きさき混乱させるところの有害なる人として、あなたを弾劾せざるをえないでありましょう。
2
清水幾太郎様
あなたの論文を十数編こんど読みかえして気がついたことは、それらが、全体としても一編々々も、ひじょうに反米的な調子を持っていることでした。それは反米的気分というのではなくて、明確な理由のある意見として出されているもので、おおよそは賛成できるものであります。日本は敗戦後七年間も国連軍(その主力はアメリカ軍)の占領下にあり、引きつづいて現在も、かなりの
前へ
次へ
全37ページ中14ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三好 十郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング