にあの男はそんな事をしたのだとも取れる。
登美 キザったら!
三好 君が美し過ぎるからだろう。
登美 私が美しい?
三好 美しい。……俺にしたって、君を見ていて、どんな酷い事を考える時だってある。鬼も悪魔も自分の裡に巣くっている。
登美 いいわよ。
三好 断絶すべきは自分だ。チョット裸かになって見ろ。
登美 私?
三好 いや、俺だよ。そこにウジがブツブツと毒液を吐いている。ケッ[#「ケッ」は底本では「ケツ」]! 俺も佐田も結局同じだよ。……佐田は君にどんな事をしたい?
登美 手を持って来てさ、此処に――。そいでブルブル顫えているの。
三好 ……(眼をギラギラさせ、登美のそばに行き、相手の身体を押すようにトンと坐る)……こうかね?
登美 ……(ジッと[#「ジッと」は底本では「ヂッと」]三好の眼を見詰めている)だから、私、こうして、これで突いてやった。(編棒を三好のわき腹の方に出す。三好、登美の顔を尚もジーッと[#「ジーッと」は底本では「ヂーッと」]見ていてから、その編棒に眼を移す)
三好 ……ああ、血が附いてる。……ひでえ事をしやがる。(編棒を取る)そいでビッコを引いていたのか。……かん
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