)……(永い間)……そいで……実あ、僕も、……やっぱし、あなたと同じような気持があるもんですから……なんとか、ハッキリしたいと思うもんで――。
三好 ……(やっと顔をあげる)……う? (昂奮が少し鎮まって)……だって君、同じようなと言ったって、良い若いもんが、こんなミジメな仕事を続けて行って、なんになる?
佐田 ですから、こないだの作品が、いよいよもう、まるきり取り柄が無いと決まれば――。
三好 何かほかの、有用な仕事でも捜す?
佐田 いいえ、この身体じゃ、そんな事したって、先は知れていますし――。
三好 ……やるのかね?
佐田 ……(下を向いてションボリしている)
三好 困ったなあ。そいで俺が何と言やあ、いいんだ? 褒めりゃいいのか? くさしゃいいのか?
佐田 ホントの事を言って下さい。
三好 …………。(クタクタに弱って、ボンヤリしている。登美が立って、縁側をユックリユックリ歩き出す)……(間)
登美 ……ええと……(ユックリ引返して来、又向うへ歩き出しながら、庭を見、はじめ低く、でたらめの鼻唄)……フン、フン、フーンと。ユスラ梅が赤いよう……赤いのは、ユスラ梅……神は天にまします
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