ら、又ちぎって口に入れる)
韮山 すっぱい。……(次から次とユスラ梅をちぎっては口に入れる)
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(三好は石に腰かけたままボンヤリそれを見ている。登美も縁側に坐って、黙って見ている。……断続する三味線の音。……本田も韮山も、殆んど無心になったように、セッセとユスラ梅をちぎっては口に入れ、その核《たね》をペッと吐きペッと吐きしている。……間)
[#ここで字下げ終わり]
韮山 そいで……(言いながら、ヒョイと本田を見る。〔顔を〕しかめながらユスラ梅をちぎっている本田。韮山、それを見すまして、いきなり下手の庭口の方へパーッと[#「パーッと」は底本では「パーツと」]走り出す)
本田 あ!(ギクンとして、これも韮山を追って走り出す)また逃げるかっ! こら! 待てっ! 韮山! この野郎!(叫びつつ、脱兎の様に木戸口を飛び出して行く韮山を追って消える。これは殆んど一瞬の出来事である)
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(アッケに取られて、その方を見送っている三好と登美……)
[#ここで字下げ終わり]
登美 ……(次第に笑いがこみ上げて来る)フフフ、フフ……。
登美 フフフ……。
三好 なあ
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