大した問題じゃないと思うんだ。どっちせ、僕らはもう非合法の仕事をしてるわけじゃないんだから、堂々正面からやってきて――まさか、こっちがわに入りっきりに入りたいというんでもないだろうから――情報の提供でもなんでもしてくれたまえな。ただそれをそのままに信ずるかどうかということは、各自の自由だからねえ、どうかあしからず。ハッハハハ(三芳に)ところで僕ぁソロソロ委員会の時間なんで行かんならんが、なんかすこし食う物はないかねえ?
三芳 そうそう、いやさっき、そう言ってあるから、もうできて――(奥へ向って手を叩く。この男の津村にたいする態度は、表面対等であろうとしながら、実は無条件に迎合的である)おい、久子! 久子! (立って扉の所へ行き、手をたたく。奥から「はあい!」と女の声)どうしたんだ? おい! チエッ、しょうがないなあ、久子う!
久子 はいはい! (言いながら出てくる。三芳より年上だが、それがしばらくわからぬくらいのなりをしている。真紅のブラウスで腕のまる出しのやつを着て、男のズボン。頭は後頭部にまるで毛の無いかりあげのボッブ。鼻の両わきにきざんである非常に深く長いシワを特色とする顔に、ブ
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