いたように猛烈な早さで壕の方に飛んで来て、入口の所でマゴマゴ這いずっている三芳をはねのけて、壕にもぐり込む。その後から、三芳も這い込む。――以上三人の動作はおそろしく早く、ほとんど一瞬の間のできごと)
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ツヤ フ!(その三人のする事をみすましている)
大野 (壕の一番奥で)おい、おい、おい、ツヤ君! くめ八は? くめ八は? くめ八は、どうした? くめ八を、ツヤ君、ここへつれて来てくれっ! くめッ!
ツヤ ……(その声に椅子の上を見ると、くめ八は、まだそこに坐っている。スッと寄って行き、犬のくびの所をつかんでぶらさげて、扉の所へ行き、奥へ向ってポイとほうり込む。キャーン、キャーンと鳴声。ラジオから響いて来るブザアの音。ツヤ子すばやい動作でラジオ台の下から鉄帽を引き出してかむり、床の上に腰をおろし戸外の空をのぞいて見ながら、鉄帽の中に入れてあったゲートルを脚に巻きはじめる)
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(投弾と高射砲発射の爆音のきこえはじめる直前の、ぶきみな静けさ。奥のどこかで、キューン、キューンと犬の鳴声)
(防空壕の中に、こちらを向いて、大野、薄田、三芳の順で、きゅ
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