へ。警官は路を開いて二人を通す。二人は、慣れたもので、しかしノロノロとした動作で、タイヤの上部に足をかけて、トラックに乗る)
警官 ……(それを見ながら、かくべつの感じもなく)お前たちも、もう、いいかげんにしたらどうだい? 二人とも、何度目だよ? ……(AもBも返事をしない)警察と収容所とこんな所をグルグルまわって暮しているようなもんじゃないか。
男A ……そんでも、しょうがねえもんなあ。
警官 ……おれたちの身にもなってくれよ。三時にたたき起されて、こうして――
男B すんません。……(ニヤリとしてペコリと頭をさげ、Aと共にトラックの片隅に身を寄せ合って、ちぢこまる)
男C けしからんではないかね? 人権を、この――(プリプリいいつつ、私服刑事に、こづかれながら、同じ方向から出て来る。半白のヒゲを生やした老人で、顔だけはわりにチャンと[#「チャンと」は底本では「チヤンと」]しているが、みなりは完全に浮浪者。ブクブクのタビを五六枚はいて、その上からナワでしばった両足。私服Aは慣れきっているようで、ふきげんに興味なさそうに、返事はせず、男Cをトラックの方へ追い立てる)……これでも、とにか
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