A ……(ふりかえってノロノロした句調で)おい、おめえ、エンタねえか?
男B ……(ねぼけた目でAを見る)
男A エンタねえのかといってんだ。(右手を出す)
男B ……なんだよう?
男A タバコよ、有ったら、すこし、くれ。よ!
男B ……(相手の言葉はわかったのだが、それに返事はせず、いきなり、ノドチンコが見えるくらいの大あくびをする)おーう。
男A 朝起きて、いっぷく吸わねえと、どうも、眼がさめねえ。そういう習慣だ。(おかしくもなさそうにいう)
男B ……(つづけざまに、又あくび)
男A くれといったら、おい!
男B ねえよ。(あくびの後の身ぶるいをする)寒い。ちきしょう!
男A ねえならねえと早くいえ。アクビで返事をしゃあがる。
男B ……(相手にならず、クルリと向うを向いて倉庫の壁へ)
警官 おいおい!
男B ……?
警官 よせよ。
男B ヘヘ、そんでも、出てえもんで――
警官 ちっとがまんしろよ。
男B せっしょうだなあ。
警官 せっしょうは、こっちだ。僕がこうしている鼻の先でお前、あんまりじゃないか。
男B へえ。……(それでも、するのを思いとどまって、Aとともにトラックの方
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