く、私は料金を払って……とにかく、ホテルなんだから、――それを、浮浪者あつかいにするというのは、この――(いっているのを私服Aがトラックに押しあげて、のせてしまう。そこへ、やはり同じ方向から、若い女が一人、あくびをしながらスタスタ出て来る。かっこうはすこしへンテコだが、わりにこざっぱりした洋装。ただ、パーマネントした頭髪に、ひどいホコリや藁くずが取りついている。ほとんど小娘といえる無邪気な顔)
若い女 ……(私服Aに)あたいも、あの……?
私服 ……(無言でうなずく)
若い女 病院じゃないの? ……(私服A、ふきげんに返事をしない)……でも、あたい、ホントによんべだけは、なんでもないのよ? ウソはいわない。終電をにがしちゃって、しかたがないんで、泊っただけよ。金も払ったし、……(私服Aあいてにならぬ。しかたなく、彼女はシブシブ、トラックによじのぼる。男Aが、上から引っぱりあげてやる)
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(そこへ、同じ方角から、私服刑事Bにつれられて、両手に手錠をはめられた貴島宗太郎が、にが笑いをしながら出て来る。ちょっと離れて友吉と、病みおとろえた治子と、それを助けながら俊子。俊
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